第201回・森で遊ぶ会(面の木園地)実施報告
日時: 2023年11月9日(木) 11時~15時15分(現地)
場所: 愛知県設楽町・面の木園地
参加者: 31名(静岡市 22、藤枝市 6、島田市 1、富士市 2)
担当幹事: 小久保、高橋
アシスト会員: 青野、越智、小嶋、佐野、杉山
実施状況:県内の森歩きにはやや行き尽くした感もあり、今回は初めての場所だが愛知県の奥まで足を伸ばした。「面の木園地」とは聞き慣れない場所だが、茶臼山高原道路の途中にあり、愛知県でも最大のブナ原生林が残っている所だ。今回担当の会員が以前に行ったことがあり、紅葉が美しいということで行ってみることにした。片道3時間ほどの距離だが、実際には休憩やお土産買い等あって、片道ほぼ4時間を要した。いつもより早めに出発し、遅い帰着ともなったが、それでも何とか現地で4時間の山歩きを楽しんでいただけた。
秋も深まったこの時期、面の木園地のブナ原生林では落葉も進み、色とりどりの落ち葉を踏みしめながら明るい森の中を歩くことができる。太平洋型のブナ林であるここには、ブナの他にミズナラ、種々のカエデ類、ホオノキ、ハリギリなどが混生している。この森にはとりわけカエデ類が多い事も特筆できる。イロハモミジを始め、オオモミジ、コハウチワカエデ、コミネカエデなど真っ赤に染まるカエデ類と、イタヤカエデ、ウリハダカエデ、オオイタヤメイゲツなど黄葉のカエデ類が入り交じっていた。落ち葉にはこれらの色とりどりの葉も加わっていたが、カエデ類は少し落葉が遅いので、木々も色づいた葉で美しく飾られていた。
更にここには今回の「目玉」とも言うべきメグスリノキがある。おそらく自生だろうが、林道を歩いた先には数本が、また登山道に沿っても何本かが生えていた。メグスリノキはカエデの仲間で、その紅葉は逆光で見るとサーモンピンクとも言うべき独特の色合いをしている。参加者は一様にこれを見上げながら、写真に収めていた。また登山道の周囲には、コマユミが数多く見られた。ニシキギの仲間だけあって、これもピンク色の紅葉が美しい。ややキツい登りに喘ぎながらも、周囲に目をやると太陽を背にしたこれらの紅葉に思わず見惚れてしまう、そんな山歩きになった。
今回のコースは山頂まで標高差にして200m程を登って下る、謂わばハイキングの設定である。 我々インストラクターもそうだが、年々参加者の体力を考えなければいけなくなる。今回も途中でリタイヤする人が出ることを想定し、幾つかのエスケープルートを設定しておいた。しかし実際には皆さん頑張って山頂まで歩き、実際にエスケープルートを使った人はごく一部に留まった。天候は晴れたり曇ったりで悪くなかったが、途中の展望台から見える南アルプス南部にはうっすらと雲がかかっていた。それでも風もなく、また暑すぎも寒すぎもせず、穏やかな天候のもとで自然の紅葉に囲まれての山歩きを堪能することができた。
詳しくはこちら ⇒ http://shinrinshizuoka.com/wp-content/uploads/2023/11/第201回森で遊ぶ会(面の木園地)・実施報告書.pdf