高山・市民の森 森林教室実施報告<野草の天ぷら>
- 実施日時 令和7年5月18(日) 10時~14時
- 実施題目 森の散策、及び野草の天ぷら
- 参加講師名 森林インストラクターしずおか
- 主担当: 朝比奈、越智
- アシスト: 青野、足立、小久保、小嶋、佐野、杉山、高橋、早川、間庭、矢下
- 参加者 37人 (大人27人、子ども10人)
- 概要
例年のようにこの「山菜天ぷら」は応募者が多く、参加は抽選になった。当日キャンセルもあって37名になってしまったが、それでも大勢の参加者で賑わった。家族連れが多かったが、友人同士や個人参加という方もおられた。雲が多くやや不安定な天気だったが、時には薄陽ものぞく天気で幸い雨の心配はなかった。今日は「野の植物」を集めて天ぷらにして食べるというイベントなので、最初にスイセンなど事故の多い中毒事例について紹介し、事前の注意を促した。
午前中はいつものように小人数の班に分かれて、インストラクターのガイドで自然観察をしながら森の中を歩いた。途中で出会った樹木や草花の特徴、見分け方、名前の由来、薬効など人間の生活との関わり、そして個々の植物が自身の生存のためにこらしている工夫などを知っていただいた。また、森や土壌が果たしている役割について詳しい解説を加えるインストラクターもいた。それぞれの班では植物を単に見るだけでなく、触ったり、また匂いを嗅いだり、ちょっと口に入れてみたりなど、五感で感じていただくように努めた。
散策のもう一つの目的は、天ぷらとして食べられる「食材」を集めることだ。インストラクターのガイドで天ぷらにして食べられるものも探しながら歩いた。採取したものは、ユキノシタやタラの芽、ヤマグワ、オカウコギやクロモジの新芽、それにハルジオンやドクダミなどだった。それ以外に、インストラクターが事前に用意したカキの葉、ウコギ、サンショウ、クサギ、タンポポなども食材に加わった。散策中に採取した野草や樹々の若葉などは、森の恵に戻ってから改めてそれぞれのインストラクターが不適切なものがないかを確認した。それらをよく水洗いした後に、班ごとに天ぷら揚げに作業にとりかかった。
早く散策から戻ったグループからてんぷら揚げがスタートした。家族連れのグループでは、おそらくは初めてかも知れないお父さんや、子ども達も作業に加わる姿が微笑ましかった。ただ、子供たちも材料を鍋に入れたり出したりする作業をやりたがったので、我々も注意しながら見守った。何がおいしかったかの問いには、子供たちから「サンショウ」や「カキノハ」など意外なものもあがりびっくりした。いつもは「ドクダミ」が不味いとかくさいと言われることもあるが、今回の参加者は癖のある野草も皆さん楽しまれたようだった。天ぷらがお昼に間に合うよう早めに散策から戻っていただくなど、やや時間に追われたイベントになってしまったが、それでも盛り沢山の内容を皆さんにしっかり楽しんでいただけたようだった。
詳しくはこちら ⇒http://shinrinshizuoka.com/wp-content/uploads/2025/05/高山実施報告(野草の天ぷら-)202505.pdf