高山・市民の森 森林教室実施報告<木の実のヤジロベ->
- 実施日時 令和7年6月8(日) 10時~14時
- 実施題目 森の散策、及び木の実を使った工作
- 参加講師名 森林インストラクターしずおか
- 主担当: 大石、中川
- アシスト: 青野、小久保
- 参加者 6人 (大人3人、子ども3人)
- 概要
朝小雨がばらつき天気が心配されたが、なんとか持ちこたえてくれた。当初2家族6人の方の参加が予定されていたが、体調を崩したとしてキャンセルもあり、開始時点で参加者は1家族2人になってしまった。それでも気を取り直して、いつも通りに森の散策に向かった。あいにくの雲で山頂からの眺めは期待できないので、高山の池から中間展望台に向けての散策になった。
お母さんと男児の2人にインストラクターが3人という「頭でっかち」の構成で散策を開始した。この季節は毎年モリアオガエルの白い卵塊が見られるが、今年はもう殆ど落下していた。また数年前までは見事だったコアジサイの花も、最近はすっかり失われてしまいやや「目玉」に乏しい散策になってしまった。それでも男児は捕虫網を振り回して虫を追ったり、中間展望台でアリジゴクを掘ってみたり、子供らしい遊びを楽しんでいた。
森歩きでは、花盛りのスイカズラの花の蜜を舐めてみたり、クロモジの枝の爽やかな匂いをかいだり、また僅かに残ったコアジサイの淡青色の花を愛でたりしながら歩いた。中間展望台まで登っても霧が出ていて見晴らしは良くなかったが、「霧が立ちこめた山々の景色もまた素敵です」と言ってもらえ、何か救われたような思いがした。森の中では姿こそ見えなかったが、トラツグミやアオバトそれにイカルなど普段聞けない野鳥の鳴き声も聞こえた。
森の恵に戻って昼食後は、ドングリやマツボックリなどの木の実を使ったヤジロベー作りをやってもらった。ちょうどここに虫採りに来ていた家族(大人2人、子供2人)にも声をかけたら、快くこの午後のイベントに飛び入りで参加してくれ、少し賑やかになった。ヤジロベーの芯になる丸棒を削って尖らせ、そこに竹ひごを刺して両端に木の実を取りつけた。これを台の上に取りつけた支柱の上に乗せると、ヤジロベーになる。全体の重心が下に来るように竹ひごの向きを調整すると、うまくバランスがとれて落下しない。工作には電気ドリルなども使うので、適宜インストラクターもサポートした。こうして皆さん思い思いの材料を使いながら、ヤジロベーを組み立てていった。
要領をつかめず多少の戸惑いもあったが、やっていくうちに思いの外バランスがとれてヤジロベーが自立することが判ってきた。支柱の上でヤジロベーがバランスを崩さずに立つと、周囲の人からも大きな歓声が上がった。こうしてそれぞれのヤジロベー作品が出来て、皆さんは大満足。最後は大事に作品を持って帰ってくれた。
詳しくはこちら ⇒http://shinrinshizuoka.com/wp-content/uploads/2025/06/高山実施報告(木の実のヤジロベ-)202506.pdf