高山・市民の森 森林教室 実施報告<顕微鏡で生きもの観察>
- 実施日時 令和7年9月14(日) 10時~14時20分
- 実施題目 森の散策、及び顕微鏡で生きものを観察
- 参加講師名 森林インストラクターしずおか
- 主担当: 小久保、佐野
- アシスト: 青野、大石、小長井、杉山、早川
- 参加者 27人 (8グループ: 大人15人、子ども12人)
- 概要
当初は10グループ30名の参加を予定していたが、キャンセルがあり8グループ27名の参加となった。 1組が遅れるかもしれないとの連絡を受けたが、遅れることなく参加者全員が定刻に参集したので、予定通りに開始できた。 森の恵の室内で開会式を行い、班分けや注意事項等を説明した。 森の散策は家族毎に4~5名ずつになるように6班のグループに分け、各班1名のインストラクターが対応した。 虫かごを持参している家族が多かったが、ビニール袋を準備し必要な参加者には利用してもらった。 午前中は、森を散策しながら顕微鏡で観察したい材料を集めてもらった。
子ども達は虫やカナヘビを追いかけるのに夢中で、獲物を次々に虫カゴに収めていった。 金属光沢のセンチコガネやナナフシを捕らえた子もいた。 昆虫ばかりでなく、植物も観察しながら歩いた。 インストラクターの説明を聞いて匂いを嗅いでみたり、顕微鏡で見てみようと実や葉のサンプルを集めたりした。 子ども達の中には幼児もいたので班ごとに散策コースは違ったが、中間展望台まで行っり頑張って頂上まで登った班もあった。
午後のプログラムでは、採集してきた昆虫や植物などを顕微鏡で観察した。
20倍の実体顕微鏡と透過型の生物顕微鏡とを用意し、その画像をWebカメラでパソコンに取り込みプロジェクターで投影し、全員が観られるようにした。 観察の対象は昆虫や水生微生物、植物体の一部などであった。 子ども達が手に手に「獲物」を持って顕微鏡の回りに集まった。 しかし今回の参加者は小学校低学年や未就学児が中心なので、持ってきたものは動き回る昆虫やら大きなものなど、およそ顕微鏡観察には向いていないものが多かった。 それでも何とかそれらをステージに押し込め、子ども達に見てもらった。 またこんな事もあろうかと担当者が予め用意した試料も使って、昆虫の身体や鳥の羽根、植物の一部の拡大像などを皆さんに見てもらった。 フクロウの羽根の観察では、そこに風切り音を消す仕組みが組み込まれていることや、この仕組みが新幹線のパンタグラフに応用されていることも知ってもらった。
市民の森にはトンボの池がいくつも設置されているので、そこに溜まった水の中の微生物も観察してもらおうと考えた。 しかし前日に降った強い雨の影響か、ゾウリムシなど沢山の微生物が動き回る姿を顕微鏡の視野に捉えることはできなかった。 それでもツリガネムシや小さな繊毛虫類などが活動する様子を皆さんに見てもらえた。 おそらくは初めて見るであろうこうした生きものの姿に、多少なりとも関心を持ってもらえればと思いつつ、今日のプログラムを終えた。
詳しくはこちら ⇒http://shinrinshizuoka.com/wp-content/uploads/2025/09/髙山実施報告(顕微鏡観察)202509.pdf
