第198回・森で遊ぶ会(八島湿原)実施報告

日時: 2023年7月24日(月) 11時~15時(現地)

場所: 八島湿原(長野県・下諏訪町)

参加者: 28名(静岡市 20、藤枝市 7、島田市 1)

担当幹事:  小久保、小嶋

アシスト会員: 青野、大石、小長井、佐野、杉山、高橋、矢下

実施状況: 

県内の森歩きにはやや行き尽くした感もあり、今回は少し遠出の観察会となった。もっともここ八島湿原(八島ヶ原湿原)には4年前にも来たが、「花の多いこの湿原をまた見てみたい」という声もあって今回の計画となった。梅雨明け後で雨の心配はなかったが、下界は猛暑の1日だった。ここ八島湿原でも木道の上では陽を遮るものも少なく日射が暑かったが、木陰に入ると標高1600mの湿原を吹き渡る風は涼しく心地よかった。 

  この湿原は本当に草花が多く、今回も沢山の花に彩られた美しい光景を堪能できた。年々暑くなってきているせいだろうか、やや開花時期の遅いヤナギランなどももう花開いており、多くの花々が一斉に咲き揃ったような状態だった。

 この時期にここで特に人々の目を引くのは、紅色のアカバナシモツケソウやヤナギラン、白いハナチダケサシなどの群生だ。他にも黄色のニッコウキスゲやキンポウゲ類、淡紅色のハクサンフウロやアサマフウロ、白色のカラマツソウやシシウド類、それに青紫のノハナショウブなど、代表的なものだけでも数え上げたらキリがない。ここは貧栄養の高層湿原なので湿原そのものにはあまり花は見られないが、周囲を取り囲む木道沿いの草地には非常に花が多い。特に近年周囲を防鹿柵で囲ってからは、一気に花が増えた。

 また草花だけでなく樹木も見ていただこうと、湿原周囲に多いズミ、マユミ、ミズナラ、ウツギ類などにも目を留めていただいた。しかしノリウツギ以外に開花した樹木はなくその点ではイマイチの印象は免れなかった。今回は他に野鳥と蝶にも目を向けていただいた。この湿原に多いノビタキとホオアカ、それにヒョウモンチョウを資料に載せ、皆さんに探してもらった。中には野鳥や昆虫に詳しい参加者もおり、双眼鏡片手に草原を覗き込む人の姿も多かった。いずれにしても花いっぱいの湿原で、青い空と白い雲、そして緑に覆われたなだらかな丘陵を眺めながら、特上の散策ができたのではないかと思う。

詳しくはこちら ⇒ http://shinrinshizuoka.com/wp-content/uploads/2023/07/第198回森で遊ぶ会(八島湿原)・実施報告書.pdf


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