高山・市民の森 森林教室実施報告<草木染め>

  1.  実施日時   令和5年7月9(日) 10時~14時
  2.  実施題目  森の散策、及び草木染めの体験
  3.  参加講師名  森林インストラクターしずおか
    • 主担当:   越智、高橋
    • アシスト: 青野、大石、小久保、小長井、杉山、望月、矢下
  4.  参加者 19人 (大人10人、子ども9人)
  5.  概要  朝から雨模様の天気だったためか、60代から80代の応募者4人のキャンセルがでた。また、水見色からの道が崩落で通行止めとなり新間から入るしかなかったが、不慣れな道で到着が遅れた参加者グル-プも出た。このため散策のスタートがかなり遅れた。散策の途中で雨には遭ったものの、小降りで歩くのには支障はなかった。午後からの草木染体験では、タマネギの皮、アカネ、センダングサ、クサギの実、クチナシの実などを使って染色した。参加者思い思いに模様をつけた上で好みの色に染め、そのやさしい風合いに満足してもらえた。。

森の散策】 今回の参加者の中には、この森林教室に以前も参加した事があるという家族が複数いた。参加者を4班に分け散策したが、今回は開始が遅れたこともありまた天候も今一つだったので、各班とも「森の恵」の周辺から池や中間展望台までを巡るコースに留めた。子ども連れの家族以外にシニア世代の参加者もおり、ゆっくり歩きながら森林や植物の詳しい説明に耳を傾けていただいた。この森での定番だが、ミズメやクロモジの枝、コクサギの葉で匂い体験、キハダの内皮で味覚体験、ヤブムラサキの葉の手触りなど五感を生かす体験もしてもらった。

 子ども達には少し退屈だったかも知れないが、森林の役割やその生態系のしくみ、いろいろな植物の薬効などにも話しは及んだ。特に今回はマタタビの果実と虫コブが見られたので、各インストラクターには格好の説明材料になった。こうした説明を熱心に聞いてくれる子もいたが、多くの子ども達は植物より昆虫など小動物探しに夢中だった。時折小雨にも見舞われたがとりわけ雨具が必要なほどでもなく、各班とも楽しく午前中の散策を終えた。

【草木染め体験】 今回用意した材料は、タマネギの皮、アカネ、センダングサ、クサギの実、クチナシの実の5種類だ。それぞれ予め鍋に湯を沸かして染色液を煮出した。染める布は薄いさらしで、それを「絞り染め」にした。参加者に布を配り、それにゴムバンドで予め「絞り」を入れてもらった。ビー玉や割り箸なども小細工に使い思い思いに絞ってみたが、どんな出来上がりになるのか開いて見るまで分からないところが面白い。媒染にはどれにも明礬を使った。

絞りの出来上がった人から順次染色液に漬けていった。紅く染まるアカネや青のクサギは人気が高そうだが、材料が限られていたので各々5枚までに制限した。加熱した染色液に5分~10分漬けるとそれぞれ適度な色合いに染まり、そこで布を水洗いしてロープに吊して干した。絞りを外してみると、色のついた布に色々な模様が浮き上がった。「思った通り」という人もいただろうが、「予想外に素晴らしい」と感じた人も多かったのではないだろうか。染色は1回だけだったのであまり濃くはならなかったが、その分優しい風合いになった。いずれにしても青色や紅色、それにオレンジや黄色など、最後は色とりどりの布がロープにはためいて美しく、参加者は皆満足していただけたようだった。

詳しくはこちら ⇒ http://shinrinshizuoka.com/wp-content/uploads/2023/07/高山実施報告(草木染め)202307.pdf

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