第195回・森で遊ぶ会(森町・町民の森)実施報告

: 令和5年4月24日(月) 8時~17時

場所: 森町・町民の森(森町)

参加者: 21名(静岡市 14、藤枝市 5、富士市 2)

担当幹事: 小嶋、高橋

アシスト会員: 青野、越智、小久保、佐野、杉山、矢下

実施状況:

 当日は薄曇りでやや肌寒く、ハルリンドウやヒメハギなどの小さな草花が花を開いてくれるか心配だったが、現地に到着する頃には薄日が出てその可憐な花々が我々を迎えてくれた。この時期にここを訪れる目的の一つは、そうした草花以外にこの森に特に多いクロバイの花を見ることだ。ここのクロバイはその白い花を樹冠一杯に開いて、一面に雪をかぶったような独特の景観を創り出してくれる。しかし今年は樹々の開花が例年より早く、残念ながらその素晴らしい景色にはタイミングが合わなかった。それでも随所に咲き残ったクロバイの花を見ることはできた。またそれよりちょっと遅れて開くツクバネウツギやガンピなど、他では普段あまり目にしない木の花も見られた。

参加者には4班に分かれていただき、それぞれに2人ずつのインストラクターがついた。観察の中では美しい花々を見るだけではなく、例えばよく似た常緑樹の葉の見分け方、地質の違いが植生に及ぼす影響、動物や昆虫と植物の密接な関わり、あるいは里山はどう保たれるのかなど、各インストラクターがそれぞれの特色を出しながら説明を加えていった。特にこの町民の森は乾燥した尾根筋と湿潤な谷筋が互いに入り組み、狭い地域内で多様な環境がモザイクのようになっているので、こうした話しを実地で感じていただくには格好の場所だった。

 今回とりわけ参加者の目を引いたものは、湿潤地でモウセンゴケとトウカイコモウセンゴケの2種が同時に見られたこと、またジャケツイバラの鮮やかな花を間近で見ることができたこと、それにコナラの虫コブ、ナラメリンゴフシを割って中のタマバエの幼虫を実際に見てみたことなどだ。雲は多かったが穏やかな気候で、気持ちの良い森歩きを楽しんでいただけたものと思う。予定よりやや早めに終わったので、帰路に近くの小國神社に立ち寄り、ご神木のイスノキを見たり満開のヤブデマリの花を楽しんだりして観察会を終えた。

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