第196回・森で遊ぶ会(富士山・西臼塚)実施報告

: 令和5年5月22日(月) 8時~17時

場所: 西臼塚(富士山2合目)

参加者: 27名(静岡市 18、藤枝市 7、富士市 2)

担当幹事:  佐野、杉山

アシスト会員: 青野、越智、喜多、小久保、小嶋、高橋、矢下

実施状況:

令和3年に企画した西臼塚での観察会は中止だったので、この場所での開催は2年ぶりとなった。参加者27名、インストラクター9名が4班に分かれて実施した。遊歩道のあちらこちらに立入禁止のロープが張られていたので、駐車場から西臼塚までの短いコースを設定した。今回の「売り」の一つはヤマシャクヤクだったが、それ以外にも小さな草花から大きな樹木に至るまで、この森の中には見るべきものが沢山ある。各班ともたっぷり時間をかけ丁寧にこの森の植物を見て回ったので、中身の濃い観察ができたようだ。

先ず森に入る前から駐車場周辺にも様々な樹木や草花があり、それらの解説だけでもたっぷり時間を要した。森の中に入ると、ツルシロカネソウ、クワガタソウ、ヤマトグサなどの小さな草花が多くあり、花期を迎えていた。目玉の一つ、ヤマシャクヤクは見頃を過ぎてしまっていたが、それでも開花中や蕾の株もいくつか観ることができた。またこの森には野鳥も多い。クロツグミ、キビタキ、コルリ、アカハラなど夏鳥のさえずりやハルゼミ、エゾハルゼミの声も森中に響き、この時期ならではの観察会となった。西臼塚まで登ったところで、昼食タイムにした。

昼食後には、動物に詳しい佐野インストラクターが「クマ」の講話をして、クマの生態や人々の生活との関わりなどについて参加者に学んでもらった。例えばクマ避けの鈴にはあまり頼らない方が良いこと、または恐ろしいクマだが一方では森づくりに重要な働きをしてくれていることなどだ。「こういう話しを初めて聞けて、とても良かった」と参加者にも喜んでもらえた。

帰路は往路とは違う遊歩道を駐車場に向け下った。この森ではブナやサワグルミ、カツラなどの落葉広葉樹にウラジロモミなどの針葉樹が入り交じっているが、林床は開けて見通しが良くとても歩きやすい。また林床では色々な草花も見ることができる。更に西臼塚の塚上からは樹々の間に富士山も望めるのだが、今回は残念ながら雲に隠れてしまった。しかし雨に降られることもなく、富士山二合目の雰囲気の良い森をのんびりと歩いて、たっぷり植物観察することができた。

詳しくはこちら ⇒ http://shinrinshizuoka.com/wp-content/uploads/2023/05/第196回森で遊ぶ会(西臼塚観察会)報告書.pdf


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